バーバリー売れ残り商品廃棄処分で大きな決断

高級ファッションブランドでは売れ残った商品は焼却処分していると言われています
そんな中バーバリーが大きな決断をしました。
今日はそのことについて書きたいと思います

バーバーリーの決断

今月、英国のファッションブランド・バーバリーは「売れ残り商品の焼却処分を今後直ちに禁止する」と発表しました

同社が1年間で約42億円の売れ残り商品を処分していたことを、欧州のメディアが強く非難をしていたことに反応した形です

高級ブランドが売れ残り商品を廃棄処分していることは公然の秘密です

例えば高級ブランドは売れ残り品をシーズン途中で50%オフのようなバーゲンセールを行います
シーズン終盤では70%オフまで下げる商品もあります
ちなみに高級ブランドでは70%オフでも利益が出ると言われています

(写真は家の近くのアウトレットで昨日撮影しました)

それでも売れ残ったらどうするの

ではそれでも売れ残ったらどうするのでしょうか
実はそういう売れ残り品を買い取る業者が存在します
でもそういう業者に売ると、東南アジアマーケットに流れ現地の価格を混乱させる恐れがあります
それ以上に高級ブランドが嫌っているのがブランド価値の低下です
安くたたき売られることによるブランドイメージの低下を嫌って、焼却処分しているのです

タグカットとは

アウトレット店や安売り専門店で見るのが、タグカットという商品です
タグカットとは、洋服の襟元とかについているブランドのタグが切り取られた商品です
これは、「安売りされた商品でメーカー保証はない」ということを明示することで、少しでもブランドイメージの低下を防ごうという手法です
タグカットはラベルがまるまる切り取られて一見してどこのブランドかわからないものもありますし
ラベルにカッターで一筋切れ目を入れただけのタグカットもあります
これだと、どこのブランドか分かります
タグカット商品はアウトレット用に製造された洋服ではなく、正規品ですので消費者には結構人気があります

そもそも論

そもそも洋服の売れ残り品を焼却処分することがいけないことなのかという声もあります
洋服と同じ季節商品である扇風機の場合は、安売りしても売れ残ったら、扇風機は廃棄されます
扇風機は廃棄していいけど洋服はだめなのかという疑問です

実はバーバリーの場合は廃棄品に毛皮が入っていたのがいけなかったのではという話もあります
毛皮は動物保護の問題がありますので、毛皮をとったけど結局捨てたというのはまずいかもしれませんね

今後の動き

バーバーリーの決断を他の高級ブランドがどう見ているかは興味があります
他の高級ブランドもバーバリーに追従して焼却処分を廃止したら、おそらく市場に高級ブランドのたたき売り品があふれると思います
高級ブランドメーカーはそうなることは避けると思いますが、どうなるかわかりません

 

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